戦争というのはあくまでも外交手段の一形態である。
平時における外交は机を囲む各国の代表同士で握手をしながらも、テーブルの下ではお互いの足を蹴り合うことであって、その後ろ盾は経済力や軍事力を加味した国力である。
弱小国が強国を相手にして常に対等の交渉ができるというのは残念ながら幻想でしか無い。
未だに国際政治の場は弱肉強食がまかり通っている。
相手国と少しでも有利な条件を結びたいと思った場合に効いてくるのは経済力や資源等であるけれど、その中でも絶大な威力があるのは軍事力である。
困難な交渉の場において最終的に有利な条件を引き出すには、その背後の軍事力が間違いなく効いている。
表面上は紳士然としながらも、その裏側では相当荒っぽい交渉が繰り広げられているのであって、これがこじれた場合に戦争という外交フェーズに移行することになる。