ネットの海の渚にて

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おっちゃんが90年代前半~中頃の恋愛観を語ってみる

これ読んだ。
90年代って肉食系最低みたいな風潮が普通だったよね

俺はもうすぐ40になるアラフォーなのでまさにこの世代だ。

90年代の若者ってのは今とは違って情報収集を頼っていたメディアは圧倒的にテレビだった。
その頃の恋愛のムーブメントは間違いなくトレンディドラマだった。
その中で描かれているようなデートだったりそれこそ部屋のインテリアまで影響される始末だった。
もちろんそういう風潮を皮肉る人たちもいたけれどメインストリームは確実にトレンディドラマにあった。

ananだったりJJだったりのファッション誌もその流れに乗ってそれこそドラマのロケに使われたカフェやBarの特集なんかが組まれていたりした。

「ドラマのような恋をしよう」的な空気がこの時代には確かにあった。


バブル世代がまだまだ幅を効かせていた時代でもあるし俺らのようにバブルの恩恵をギリギリ受けられなかった世代もすぐ上にバブル世代がいたもんだから影響を受けないはずがない。
遊び方を教えてもらうのは大概先輩だったからだ。


デートするには高級車やスポーツカーで迎え行くのがデフォルトだったしクリスマスには高級ホテルを予約するのが定番だった。
DCブランドのスーツを20代前半の男が着ているんだから笑える。
社会に出た直後に身近な先輩方がそうやっていたからそれが普通なんだと思っていたが今振り返れば異様な時代だったと思う。

女の子をファミレスなんかに連れて行こうものなら影で何を言われるかわからない。
デートのたびに何らかのプレゼントを渡したりするのも普通の感覚だった。
とにかくこの時代は恋愛に金がかかった。
バブルが弾けているのに恋愛においてはまだまだバブルの残り香があった。


この時代の恋愛は圧倒的に女性側にアドバンテージがあった。
アッシー、メッシー、みつぐ君。
こんな言葉があった時代なのだから理解できるかと思う。
今風に言えば肉食系男子が多かった時代に中性的な容姿を持った男がフューチャーされだしたのもこの頃だったと思う。
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http://blogs.yahoo.co.jp/kimix36/18303741.html
武田真治 いしだ壱成 などに見られるフェミニンな男性像というのが「モテ」に繋がった時代でもある。
それこそ男性がムダ毛のケアなどをしだしたのもこの頃だったと記憶している。


このころのレジャーといえばスキーである。
ホイチョイ・プロダクションが手がけた「私をスキーに連れてって」が若者たちにブレイクして誰しもが憧れた。
いわゆるホイチョイ3部作は当時の恋愛観をテレビと共に彩っていた。
俺も恥ずかしながらその例にもれない。


冒頭で書いたがこの時代はテレビや雑誌が作っていたと言ってもいい。
若い人は信じられないかと思うが当時はあまりにも情報の選択肢が少なかった。
若者が時代に取り残されないようにするためにはトレンディドラマを見てデートの作法を知り、ホットドッグプレスやPOPEYEを読んでファッションを身につけた。

同世代は誰しもが同じような情報を摂取しているから逆に言えばわかりやすい時代とも言える。
流行りや廃りが今ほど複雑ではなかった。
ワンレンが流行ればみんながワンレンだったし、ソバージュが流行ればまた同じ。
「あすなろ白書」でキムタクがメガネをかければメガネが流行るし「東京ラブストーリー」に影響されて「カーンチ。SEXしよ」みたいなことを同世代なら言ったことがあるはずだ。


同調圧力という言葉を最近目にするがこの頃はまさに横並びの時代で右をみても左をみても同じようなカップルが居並んでいた。
「型」にさえハマっていれば安心できた時代だとも言える。

今思うとへんてこな時代ではあったが牧歌的でもあった気がする。

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波の数だけ抱きしめて [DVD]

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上記がホイチョイ3部作です。