子供にハーネスを着けるのは可哀想だ、とか人権侵害だという言説がここ最近はてなブログでよく見かける。
もちろんそれに対する反論も多い。
俺も流れに乗って考えてみたい。
俺が子供の頃の話だ。
両親は自宅で商売をしていて共働きだった。
俺が歩けないうちは母が背負っていたらしいが歩けるようになってからは自由にさせていた。
自宅で商売しているから保育園に預けるというような考えはなくて、仕事をしながら見ていればいいやという考えだったらしい。
ところが俺は男の子なので姉の時とは違ってそれはもう怪我ばかりしていたらしい。
歩行器に入っている時期はそれに乗ったまま脱走しようとして土間に真っ逆さまにひっくり返って頭を切ったりした。
それを見かねて歩行器に5メートルほどのヒモを括りつけて柱とつないだ。
そうすると今度はヒモを解けと俺がギャン泣きしたらしい。
母はほとほと困り果てておんぶすることにするのだが、そこそこ大きくなっていた俺を長時間おんぶする負担と自由を奪われて暴れる俺に挟まれた母の苦悩はいかほどだったか。
結局仕事場のすぐ後ろにある柱と俺をヒモで直接つなぐという事になった。
ヒモは出来る限り長く設定したそうだがそれでも数メートルだ。
これが母なりの結論だったらしいが、ある日突然訪れた姑に見られて叱責されたらしい。
「ヒモでつなぐなんて子供がかわいそう」
姑にそう言われた母はヒモで俺をつなぐことをやめた。
けれど仕事をやめるわけにもいかず俺はその後、幾度となく母に心配をかけさせるようなことをしでかすのだがそれは割愛する。
この話を聞いたのは、何年か前にショッピングセンターに母を連れて行った時に、子供にハーネスをつけている親御さんを見かけた時だ。
その光景をみて母は今は便利なものがあるのねぇと感心した後「あんたをヒモでつないでたらおばあちゃんに怒られてね」と笑って言っていたが、当時の母の気持ちを考えると胸が苦しい。
100人の子供がいれば100通りの子育てがあり、またそれぞれに都合がある。
確かにハーネスに繋がれた子供は犬の散歩のように見える。それは認める。
けれどそれには合理的な理由があって、他人が容易く批判できるものではない。
ましてや、なんの責任も取らないのに口だけ挟むのは子育てに悩み苦悩する世のお母さんを追い詰めるだけだ。
そういう浅はかな批判はこの国の息苦しさを助長させている。
欧米においてハーネスの使用は珍しくない。
おそらく今までの他の事例と同じように日本でも10年程度遅れて市民権を得ることができるのではないだろうか。
先駆者となる現在のお母さん達にエールを送りたい。
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