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ネットの海の渚にて

私の好きなものを紹介したり日々のあれやこれやを書いたりします

SHARPという愛すべき変態家電メーカーの思い出話

齊藤さんの、このつぶやきを読んで最近のシャープは確かに面白くないなぁとシミジミ思った。


今気がついたけど齊藤さん、またブログ始めたんですね。くれぐれもご自愛ください。
旧netcraftです - サイバーメガネのサザンクロスシティ


私は今から10年以上前になるが家電販売店で働いていた。
そのころまだシャープは、今のようなおとなしいメーカーではなくて、むしろチャレンジ精神あふれる血気盛んな家電メーカーだった印象が強い。

特徴がない面白みがない商品を作るのはどちらかと言うと、ナショナルや日立のイメージが強かった。
SHARPやSONYはそれまで無かったような新しいものを作り出して、保守的な大手家電メーカーとは全く毛色の違うメーカーだと認識していたけれど、確かに齊藤さんの仰る通り最近は売れ筋を意識したような面白くないものばかり生み出すメーカーになってしまった感はある。

それは昔のように、挑戦的な商品を作って売れずに大赤字を出す、というような余裕が全く無い財務状況に陥ってしまっているのだから仕方がないところはある。
ただ似たような状況だったはずのApple社が、チャレンジした結果、大復活したケースもあるのだからSHARPとSONYには期待しています。

前置きはこれくらいにしてここからは愛すべきSHARPが、実際に販売していたオモシロ家電を紹介していこうと思う。





SJ-30R7クッキング冷蔵庫(1986年発売)

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http://www.sharp.co.jp/corporate/info/history/only_one/denka/denka_w13.html

こともあろうに冷蔵庫の中段に電子レンジを組み込むという、SHARPイズムを感じざるを得ない逸品。
もちろん全く売れずに後継機種どころか、容量違いの機種すら販売されずにひっそりと引退した。
この時の記憶は家電関係に身を置いていた人間なら忘れることが出来ないくらいのインパクトで、そのあとSHARPが液晶事業に本腰を入れると発表した際、いつ冷蔵庫に液晶テレビを埋め込むのかと業界内で騒然としたがそういった商品は今なお出ていないのが残念でならない。


ツインファミコン(1986年発売)

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さっきのクッキング冷蔵庫は知らない人も多いと思うが、こちらは皆さんご存知のツインファミコン。
当時、任天堂のファミコン本体は慢性的な品不足状態にあって、今では禁止されている売れ残りカセットとの抱き合わせ販売が横行していた時代だった。
ところがこのツインファミコンは、大きな電器屋さんに行くといつでも買える状態だったのだが、残念ながら普通のファミコンを抱き合わせ価格で買わされる方が安かったりするくらい値段が高かったので、ツインファミコンを持っている子はお金持ちの家の子と相場は決まっていた。
ちなみにディスクシステム自体は余っていたのでどこでも買えた。



ファミコンテレビC1(1983年発売)

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ツインファミコン発売から遡ること3年。
実はテレビとファミコンの一体型であるファミコンテレビをSHARPは発売していたのである。
価格は驚きの14万5000円!!(19インチ)
14インチですら9万3000円する。
今回紹介している商品のなかで唯一現物を見たことが無い。
どこかで実物が触れるのなら教えて頂きたい。



テレビデオ

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SHARPの挑戦的な商品は常に惨敗しているわけでは無い。
このテレビデオは大ヒット商品となって、同じコンセプトの類似品は各家電メーカーから続々と後追い発売された。

余談になるが、このテレビデオのことを思い出すと必ず決まったエピソードが蘇る。
ある日、とうに還暦を過ぎたであろうご高齢の女性が自転車の後ろに20インチのテレビデオを括りつけて来店されたことがある。
何事かと事情を聞くとどうやら、このおばあさん。同居している息子さんが留守の間に部屋に入って、そこにあった「ムフフなビデオ」をこっそり見てみようとしたらしい。
テレビデオにそのテープを差し込むと「ガギギギッ」という異音がしてウンともスンとも言わなくなってしまった。
当然息子に相談できるはずもないし、自動車が運転できるわけでもない。
それでも息子が帰ってくる前にどうにかしないと自分がやったことがバレてしまうと切羽詰まっての行動だった。
その話を聞いた私は、他の作業をすっ飛ばして即効でバラして絡まったビデオテープを救出した。
中からは某レンタル店の刻印の入った18禁ビデオが無事出てきて事なきを得たわけだ。
急いで店のトラックにおばあさんと自転車とテレビデオを乗っけて息子さんの部屋に急行したのは言うまでもない。

このエピソードにあるように、とにかくテープが絡む故障が多かった。
ナショナルみたいに上部にビデオ部があれば絡んだテープの取り出しが簡単になるのだが、この機種はテレビの下部にビデオがあるから諸々面倒だった。かなり本格的にバラさないと絡まったテープにアクセスできない設計だった。


最後に

上記で紹介した以外にも、両手で持って撮影する新スタイルを打ち出して、記録的な大ヒットになった「液晶ビューカム」だったり、独創的で魅力的な商品を、次々と発表する楽しいメーカーだったわけだが、いつの頃からかそういった突拍子も無いことをすることもなくなって、いたって普通の家電メーカーになってしまったような気がしていた頃に例のニュースがあった。
存亡の危機を乗り越え、劇的復活は叶うのか?シャープの未来を占う「家電巻き返し力」の明暗|News&Analysis|ダイヤモンド・オンライン

もう完全に潰れてしまうのかと寂しい思いはあったけれど、なんとか持ち直して今も存続しているのは何よりだ。

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https://www.release.tdnet.info/inbs/140120150303402228.pdf

今もなお大変な状況のようですが頑張ってください。
応援してます。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150303-00000091-mai-bus_all
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150303-00000091-mai-bus_all



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