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ネットの海の渚にて

私の好きなものを紹介したり日々のあれやこれやを書いたりします

実際に「愛人契約」をしていた元カノに聞いた話

コラム 昔の話

この記事を読んだ。headlines.yahoo.co.jp

ただの芸能記事だからそれにマジレスするってのも野暮なんだが、今回は「愛人」について考えてみたい。


上記の記事だと既婚であることを知らなかった男性と恋愛関係に陥ったことを「愛人」と評しているのだが、それは違うと思う。
そもそも愛人という語句に正確な定義があるかどうかはわからないけれど、少なくても私が実際に知っている「愛人」経験者の話とはかなり食い違うので、そのあたりを解説したいと思う。


私が20代の頃にお付き合いしていた年上の女性は、若い頃に「愛人」をしていた経験があった。
元々夜のお仕事をされていた女性で、バブルの頃はその手の話がひっきりなしに舞い込んできたらしい。
バブルの頃は金持ちのマナーを学ぶこともなく時代の勢いだけで成り上がった成金がゴロゴロしていた時代で、金の使い方に品が無かった男が多くいた。
ちょっとでも好みの女性を見つけるとすぐに「愛人にならないか」と声をかけてくるのだ。
けれどそういう男を相手にすると、たいてい後でひどい目にあうことが多いことを彼女たちも熟知していた。

そういった成金ではなく生粋の金持ちというのも当然存在していて、彼女たちが狙うのはそういう男だった。
ある日そういう本物のお金持ちの使いだという紳士がやってきて、誰それがあなたを見初めているので「契約」を結ばないかと接触してくるということだ。
なんとなく映画や小説の話のように思えるかもしれないが、当時は実際にそういったブローカーみたいな人が存在していた。
後日その紳士に連れられて「パパ」になる男に会いに行き、お互いが納得したら契約を結ぶことになる。
一応補足しておくけれどこの話はバブル時代の頃の話で、現在はどういうシステムになっているのかは知らない。






実際に彼女が愛人契約を結んでいた頃の具体的な内容を聞くと、一般人とは全く次元の違う世界があるのだと見せつけられた気がしたものだ。

まず一等地にある高級マンションがあてがわれる。
ベンツやBMWの高級外車も渡されるのだが色は決まって「赤」だったそうだ。
その車は男が愛人に支給したものであるということを説明の必要なしに誇示するための「赤」なのだと聞いた。
そしてお手当の金額なのだが、女性のランクによって変わるらしく、私の元彼女は月に150万円もらっていたそうだ。

月に150万円をもらって、家賃20万円の部屋にタダで住んで、1000万円の車も与えられるわけだが、そのかわり自由が制限される。
彼女の「パパ」は地元では有名な企業の社長だったのだが、仕事終わりにいきなり電話がかかってきて、1時間でそっちに行くから飯の用意をしておけと言われる。
こういうことが1週間に1回あるかないか。
平均すると月に2~3回くらいしか訪ねてこないのだが、いつ来るかわからない男の来訪を常に待ち続けなくてはいけないのが暗黙のルールだそうだ。
もちろんそれは明確に契約の中に盛り込まれているわけではなくて、男から連絡があった際に部屋にいなかったりすることが2.3回も続いた時点で、愛人契約が切られてしまう。
だからこそいつでも迎え入れることができる体制を整えて置かなければならないというところが辛かったと言う。
破格の条件で契約を結ぶけれど「パパ」の気を少しでも損ねてしまったら瞬時に切られて別の女に乗り換えられてしまうというのが現実だった。


月に2.3回しかやってこない男の相手をするだけで良い部屋に住めて外車も与えられ、しかも月に100万円を超えるお手当をもらえるなんて素晴らしいじゃないかと思われる方もいるかも知れないが、実際に愛人をやると「閉じ込められている感」が強くて息が詰まりそうだったと彼女は言っていた。
相手はそれを強制しているわけでは無いのだけれど、金銭的な厚遇を受けられなくなるという危機感から24時間365日待つことになる。
事実上圧倒的な財力で女性を監禁しているようなものだ。
結局彼女は2年弱愛人として生活したそうだ。
契約が終わり自由になった後、稼いだお金でやりたかった雑貨店を開いた。


冒頭の記事で使われている「愛人」という意味と、私の知っている「愛人」とはまるっきり違う。
「愛人」は決して楽な仕事では無い。