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ネットの海の渚にて

私の好きなものを紹介したり日々のあれやこれやを書いたりします

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関を読んで

これ読んだ。togetter.com
まとめられた内容もそうだけど、それ以上にブコメを見て驚いた。
かなりバスに対してヘイトが溜まっている印象を受けた。

もちろん地域差やバスの運営会社(公営私営)によっても運転手の求められてる最低限の資質みたいなものはかなり変わるだろうというのはわかるが、それにしたって出るわ出るわ。

そんな経験をしてるならバスに対して冷ややかな目でいるのも理解できる。

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関 - Togetterまとめ

小学生の頃に「大人料金を払え学生証出せ」って強盗されたわ。大人の男が子供に恫喝するような文化が根付き続けているのか。素敵な伝統文化ですね。

2015/07/12 09:16

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関 - Togetterまとめ

おれは逆に都バスで悪態つかれたなあ。いまだに東京でバスに乗ることにやや抵抗ある。

2015/07/12 08:56

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関 - Togetterまとめ

バスに乗ると毎回3つくらい嫌な思いする。

2015/07/12 08:27

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関 - Togetterまとめ

「完全に停止してから席をお立ちください」という車内放送に従って降りようとしたら、運転手から「モタモタすんな」と文句を言われた思い出。

2015/07/12 08:14

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関 - Togetterまとめ

電車の車掌には罵倒されたことはないがバスの運転手には罵倒されたことがある。この業界、ちゃんと教育とかしてないんじゃないか。

2015/07/12 07:00

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関 - Togetterまとめ

通勤でバスを使い始めた頃うっかり一万円札しか持ってなかった事があって運転手に両替を頼んだら「こんな朝にお釣りなんか持ってるわけないだろう」と言われたことがある。ちな京都。

2015/07/12 06:47

不慣れな客に悪態をつく「バス」という公共交通機関 - Togetterまとめ

某地方のバスに乗った時、降りる時になって財布あけたら万札しかなく、両替を申し出たら ものすごい勢いで『事前に千円札も準備できないお前はタダ乗り無銭乗車と同じゴミ野郎だ。失せろ!』と罵倒された事がある

2015/07/12 01:54


とりあえず目についたものを抜き出しただけでこんなにある。

私は合計で10年以上バス通勤を続けている。
そういう意味ではバスに乗っている時間はかなり多いほうだと自負している。
けれど上で紹介したコメントのような嫌な体験は今のところしたことがないし、他の人がそういう扱いを受けているところを見たこともない。

それはきっと私が幸運なのと、利用しているバスの運営会社の教育というか運転手さんたちの意識が高いのだと思う。
もしかすると運行時間の遅れに対してのペナルティやプレッシャーが低く抑えられているのかも知れない。






公共交通サービスの代表と言ったら電車だろう。
電車の運転手や車掌にこのバスの運転手のように罵倒されたり嫌味を言われたりというのはあまり聞かない。
もちろんそういうことを聞いたことはあるけれど、バスに比べたらその比率は相当低いだろう。

この違いは役割の配分が違うからだと思う。

電車の運転手はそれこそ運転に集中できる環境にある。
乗客の安全を守るために心のリソースを割り振ることができる。

それに比べてバスの運転手はやらなければいけないことが多い。

時間通りの運行。
バスという大きな車体を一般車と同じ道路上で運転すること。
車内の安全確保。
道案内。
バスの使い方の説明。
高額紙幣の両替。
バスカードなどの車内販売。
乗客の支払いチェック。
乗降客の安全確認。

ざっと上げただけでこれくらいある。
おそらくもっとあるだろうと思う。
これをバスの運転手は一人でこなしている。

そもそも何が起こるかわからない道路上でバスという大きな車体を安全に運転するだけで、かなりのリソースを消費していることは容易に想像できる。


何年か前にこんな事故があった。
バスが停留所で停車して乗客がドアから降りた直後に、バスと歩道の僅かな隙間に突っ込んできた学生の自転車にはねられた。

10年も乗っているとこういう場面っていうのは結構出くわす。
ほとんどの場合は運転手が乗客に「危ないっ」と声をかけてギリギリで事故をかわす。
けれどついにこのような事故が起こってしまった。

このときは振替のバスが来てそれに乗り換えて現場を離れてしまったから、その後どうなったかわからない。青ざめた運転手の顔だけははっきり憶えている。

このときの事故だって、降りたおばあさんの後ろの客が両替を言い出さなければ、運転手が後ろから近づいてくる自転車に気がついて、おばあさんに声をかけたかもしれない。
不幸が重なって事故が起きるのだが、それにしたって運転手に課されている業務が多すぎるだろうというのは日々思っていた。


確かに運転手がイライラしてる雰囲気を感じることはある。
当地のバスの運転手はヘッドセットマイクを装着させられているから、運転中の思わず出てしまった声が車内に漏れてしまう。
横から飛び出してきた車に対して急ブレーキを踏むことになってしまった時に思わず「バカやろう」と言ってしまった運転手がいた。
もちろんこれを聞かされた乗客はいい気持ちではないだろうと思う。


バスの車内が混雑すると客は立った状態で運行されることになる。
この際になんらかの原因で急ブレーキを踏んで乗客が転んで怪我をしたら、運転手に責任が発生することになる。

いわゆる「車内人身事故」である

運転者が負う責任
車内人身事故は通常、運転者が車内動向を確認しておけば「起こらないもの」とされており、その過失責任を運転者に対して問うことが一般的になっている。一般の交通事故では全治30日以上で「重傷」とされる負傷度合も、車内人身事故では「10日以上」で重傷とされるため、その内容如何によって刑事的、かつ行政的に大きな責任を負わされることとなる。
車内人身事故 - Wikipedia


バスの運転手は常にこの「車内事故」の恐怖と隣合わせで業務にあたっている。
飛び出してきた交通ルールを守らない一般車に思わず「バカ野郎」と言ってしまう気持ちはわかる。


もちろん、だからといって乗客に対して横暴な態度をとっていいわけではない。
とは思いつつも、現状これだけの仕事をたった一人に押しつけられている運転手さんの心情に思いを馳せると多少のことは目をつぶろうと個人的には思う。


その昔、バスには車掌さんが同乗していた。
それがいつの間にか廃止されてワンマンバスが当たり前になった。
そうなるとバスの運行はたった一人の世界になるから相互の監視が効かなくなる。
だから傲慢な運転手が現れることになるのだと思うが、いまさらワンマンをやめるだけの体力がバス会社にあるだろうかというのもある。

とにかくいろんな形で無理がかかっているのが現在のバスなんだろうと、冒頭の記事を読んで感じたことだ。