ネットの海の渚にて

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暑いと人はミスをするもの

ニャんて暑いんでしょ
ニャんて暑いんでしょ posted by (C)aes256


暑い。とにかく暑い。

暑いと何かとミスが起こる。
個人情報を扱う業務だから何重にもチェックが入る。
お客様の情報が詰まった資料や情報カードを社外に持ち出す際には、数人のチェックが入って厳しく管理される。
ここまでしても紛失する時というのがある。


先日若い社員がこれをやらかした。
帰社してくるとまず最初に持ちだしたカードの枚数を数えて紛失が無いか確認する。
いつものそのチェックで一枚足りないことが発覚した。

身バレ防止のために細かな内容は省かせてもらうが、そのカードにはかなりセンシティブな情報が書き込まれているので、第三者の手に渡ると非常に問題がある。

氏名、住所、連絡先の3点セットが漏れただけでも大きな問題になるのに、そこに更にデリケートに扱わなくてはいけない内容、までが含まれているから、しつこいくらいのチェックを欠かさないようにしていた。
それでもこういうことは起こる。

今どきそういったデータをカード(紙)で管理していること自体が時代遅れでナンセンスではあるのだが、諸々の事情(主に金銭面)があって一気に全部デジタル化することは叶わない。

別の地域の事業所では完全デジタル化しているところもあるのだが、やはりそういったところでも「紛失」のような事故は起きている。

どれだけミスをなくそうと努力しても、必ずどこかでミスは発生する。






ヒヤリ・ハットの法則というのがある。
「重大事故の陰に29倍の軽度事故と、300倍のニアミスが存在する」というやつだ。

個人情報を扱う職種だからこの手の講座みたいなものは、いやというほど受けさせられたし、毎月の会議でもこの手の話は尽きない。
うんざりするほど改善策を練ってきたけれど、結局事故をゼロにはできていない。
おそらく、人が介在する以上、ミスをゼロにするのは不可能なんだと思うのだが、上がそれを許すはずもなくこんなことを今後も繰り返していくのだと思うと心底気が滅入る。


若い社員がやらかしてしまった顧客カードの紛失は、その日に行動したルートをすべて出させて、事務所の全員で手分けをして虱潰しに探した。

この炎天下の中、地面を這いずるように朝から晩まで数日に渡って捜索したが結局見つからない。
数年前にも同じことがあってその時も結局見つからなかった。そういえば前回も猛暑の夏の日だった。


たった一枚。
たった一人の個人情報なのだが、これのせいで事務所の存続の危機という話にまで至っているらしい。


まだ現時点では結果が出ていないが、この事務所は前科があるので今回はかなりアブナイと上から聞いた。
35度を超えるこのクソ暑いなか変な汗が出て、背筋がゾクッとした。

今週のお題「ゾクッとする話」