ネットの海の渚にて

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ワイモバイルのPocket WiFiを使ってみたので感想や評判など【502HW】

Y!mobile ポケットワイファイ 502HWのレビュー

今回は、ワイモバイルのPocket WiFi 502HWを借りることが出来たので使い勝手や感想などをレビューする。
それとこの手のものでありがちの、わかりにくいプランやオプションなんかを、出来る限りわかりやすく解説したのでぜひ最後まで読んでいただきたい。


Pocket WiFi 502HWの外観


サイズは約W104×H60×D18.3mm



本体下部にmicroUSB端子があるのでここから充電する。
バッテリーの容量は3,000mAhある。連続待受が約850時間。
実際にデータを受信しながら使ってみるとだいたい満充電で8~10時間使える。
これだけ使うと先にスマホのバッテリーが無くなるので、寝るときに充電しておけば一日は充分持つ。


地デジ(フルセグ、ワンセグ)も見れる


本体上部に電源ボタンがあって、これを長押しすることで電源がON、OFF。短押しでスリープ移行、解除できる。
右上にある四角い部分はテレビ用のロッドアンテナが仕込まれている。
伸ばすとこんな感じになる。




本体右側面に外部アンテナ端子が用意されている。
内蔵されているロッドアンテナだと極めて電波の弱い場所では地デジを受信できない場合がある。
その時は普通のテレビと同じように壁のアンテナ端子からこの端末に接続できるようになっている。
(ただしアンテナ線を変換するプラグが別途必要)

このテレビ機能を使う場合はテレビ視聴用のアプリ(Android、iPhone共に無料)が用意されているのでそれをスマホにダウンロードする。




SHARPの403SHと並べるとこんな感じのサイズ感。




重さはスペック表通りの150グラム。


Pocket WiFi 502HWの通信速度計測結果

前提として、こういった移動式端末は計測する場所の電波強度や混雑具合によって結果が大きく左右されるという点をまず留意していただきたい。
これは限られた電波を不特定多数で共用して使うという特性上どうしようもない。
私が計測した結果よりも遥かに良い条件下で使った場合はもっと良い数値が出るだろうし、逆に条件が悪くなれば数値も悪化する。
なのであくまでも私の条件下での参考資料としてご覧頂きたい。

平日のお昼休み中の計測(静岡中部 Nexus5で計測)


下りが38.84Mbps 上りが7.40Mbpsという結果となった。
これだけ出ていればYouTubeなどの高画質再生でも引っかかるようなことは全く無い。
ちなみにこの時のWi-Fiの接続形式は2.4GHz。
Pocket WiFi 502HWは5GHz(11ac)での接続も可能だ。

例えばカフェなどの混み合っている場所だと2.4GHzを使用している機器もたくさんあるので、お互いの電波が干渉して速度低下が発生することもある。
5GHzはそういった干渉にも強いだけではなく通信速度の限界値も高い。
Pocket WiFiの最大のダウンロード速度は理論値ではあるものの187.5Mbpsとなっている。
もちろんこんな数字が出ることはほぼ無いけれど、出来る限り良い数字を求めるなら5GHzは必須になる。
同じ場所で計測しても2.4GHz接続よりも5GHz接続のほうが良い数字が出る。
なので使っているスマホやパソコン側が5GHzに対応しているなら、5GHzで接続したほうが通信品質は上がる。

同じ場所にて5GHz(11ac)に変更後、再度計測


同一の場所で接続方式を2.4GHzから5GHzに変更して計測した。
下りが70.19Mbps 上りが7.47Mbpsという結果となった。
上りの速度はほぼ変化無しだったが、下りの速度は約2倍の速度に向上した。

この後も数回速度計測したがほぼ似たような結果が出たので、この場所ではこのくらいがアベレージになるのだと思う。

ワイモバイルPocket WiFiのプラン解説

Pocket WiFiには現在(記事執筆時2016年3月15日時点)3つのプランが存在する。

プラン名 月額料金 データ容量
Pocket WiFiプランL 月額4.380円 7GBまで
Pocket WiFiプラン2 月額3.696円 7GBまで
Pocket WiFiプランSS 月額2.480円 5GBまで

上記の表を見るとプランLの存在価値がわからないと思うが、当然これにはカラクリがある。

データ容量の縛りは表の通りなのだが、プランLには7GB以降も制限されずに使えるアドバンスオプションの料金が最初から含まれている
その他のプランにはアドバンスオプションは含まれていない。


アドバンスオプションとは


普通に使う分には「標準モード」と呼ばれる通信を行うのだが、それには上記の表にあるようにデータ容量に制限がある。
その制限を取り払った通信を「アドバンスモード」と呼ぶ。
これはプランLには最初から入っている。
プラン2を契約する場合は別料金になるが追加できる。

今なら割引されて月額684円追加すれば加入できる。


ポケットWi-Fiには3つのプランがあると上段で書いたが、その中でもプランLは最初からアドバンスモードが使えるようになっていて、プラン2の場合は追加料金(684円)を払えば使えるようになる。
しかしプランSSだと、このアドバンスオプションは付けられないので注意が必要だ。



このアドバンスモードは加入しただけではダメで、実際に端末の設定で「標準モード」から変更してやる必要がある。


ネットワーク設定からアドバンスモードにチェックを入れる。これでOK。

このアドバンスモードというのは「AXGP」のエリアでなければ使えない。
こちらにエリアマップがあるので事前に使えるか調べたほうがいい。
エリアマップ|エリア|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで

青く塗られている場所ならアドバンスモードが使える。
エリア外に出る場合は「通常モード」に切り替えて接続することになる。


ワイモバイルにおける通信制限

まず、契約プランごとに月あたりのデータ容量がある。

プラン名 月額料金 データ容量 アドバンスオプションの可否
Pocket WiFiプランL 月額4.380円 7GBまで 最初から料金に含まれてる
Pocket WiFiプラン2 月額3.696円 7GBまで 月額684円追加で可能
Pocket WiFiプランSS 月額2.480円 5GBまで 加入不可

このデータ容量を超えてしまうと月末まで通信速度が低下する。
そのかわりアドバンスオプションをつけることで、この7GB制限は回避できる。(注:プランSSはアドバンスオプションが付けられない)


ただし、アドバンスオプションを付ければ全くの無制限で高速通信が可能になるかというとそれはちょっと違う。
残念ながらアドバンスモードにも通信制限が存在する。

質問
[Pocket WiFiプランL]アドバンスモードで3日間で約3GB以上利用時も速度制御がかかりますか?


回答
はい、アドバンスモードでご利用時も速度制限がかかります。
・昨日・一昨日・一昨々日のご利用通信量の合計が約3GB(2,517万パケット)を超えた場合、通信速度を制限します。
http://faq.ymobile.jp/faq/view/401632

アドバンスモードにすると月7GBの制限は外れるけれど、完全に使い放題になるのとはちょっと違う。
3日間で3GB以上使ってしまうと制限がかかる。
ヘビーに使う人はこの部分を考慮しておかないといけない。

この制限は前日までの3日間の通信量が、約3GB(2,517万パケット)を下回れば、当日6時に自動的に解除される。

まとめ

今回の記事でレビューしたのは502HWなのだが、この機種でワイモバイルが用意している、3つのプランのうち好きなプランを選んで加入できるかというとそうではない。
ここがややこしいのだが、機種とプランがセットになっている。

つまり今回私がレビューした502HWを使いたいという場合は、契約するプランがPocket WiFiプラン2ということになる。
あとはこれにアドバンスオプションなどを付けるかという選択になる。

同様にPocket WiFiプランLを契約したいという場合は機種が305ZTということになるし、プランSSがいいなら液晶画面すらついていないシンプルな機種の401HWということになる。
Pocket WiFi 502HWについて詳しくはこちら>>
Pocket WiFi 305ZTについて詳しくはこちら>>
Pocket WiFi 401HWについて詳しくはこちら>>


今回、初めてワイモバイルのポケットWi-Fiを使ったのだが、私が以前使っていたほぼ同じサービスを提供している同業他社とくらべても通信品質などでは全く引けをとらないと感じた。
むしろ某社の場合は自宅でも窓際に端末を置かないとアンテナが3本立たなかったりしたのだが、ポケットWi-Fiは家のどこに置いても電波が弱くなることなど無くて非常に快適だった。
さらにその同業他社の場合は、大きなビルの奥まった部屋などに入ると完全に電波が拾えなくなったりしていたのだが、こちらの端末の場合はそれもまったく問題にならなかった。
時間帯によって著しく通信速度が低下するような会社もあると聞いたりするが、ワイモバイルに関しては混み合うだろうと思われる時間帯(昼12時ころ、夜9時~12時頃)でも速度低下を感じる場面は無かった。

もちろんこれも使う地域や場所によって変わると思うので、あくまでも私の使っている環境の中ではということになる。

まだそれほどいろんな条件下で試していないので多くのデータは無いけれど、バッテリーの持ちや電源のオンオフの速さ、電波の拾いの良さなど、とにかく使い勝手が良い。
これといった不満点もなく大変満足している。
Y!mobile オンラインストア - Pocket WiFi データ通信端末一覧はこちら>>


2016.03.18追記

3月17日に新製品である504HWが発売された。

この記事でレビューしている502HWと比較するとダウンロード速度の上限がアップしている。

502HW 187Mbps
504HW 261Mbps

これはあくまで理論値なのでこの数値アップが通信速度にそのまま反映されるかと言うと疑問はある。
この点については実機を用いて比較実験をしないとわからないので結論は避けるが、あまり大きな期待をしているとほとんど変わらない結果でスカされる可能性はある。

もう一つ大きな変更点は地デジの機能がごっそり無くなっている。
新製品の504HWは純粋なWi-Fiルーターに変更されたようだ。
元々地デジを見るつもりが無いのなら問題ないが、この機能はあっても別段困らないので他社製品との差別化をはかる意味でも残しておいて欲しかった機能ではある。
504HWについて詳しくはこちら>>
それ以外は大きな変更点はない。
加入プランも502HWと同じポケットWi-Fiプラン2ということで料金も同一だ。


地デジが見られる旧型の502HWとダウンロード速度の上限値が向上した504HW。
自分がどのような機能を欲しているのかをよく検討した上でじっくりと機種選びをしていただきたい。
Y!mobile オンラインストア - Pocket WiFi データ通信端末一覧はこちら>>