【独学】乙種第4類危険物取扱者試験合格への勉強方法と落とし穴の話
ひょんなことから乙種第4類危険物取扱者(通称乙4)免許を取ってみるということになって、勉強を始めたのだが、私がどういうやり方で勉強を進めていったかという記録を残したいと思う。
まず乙4免許のことをネットで調べてみると勉強時間はだいたい40~80時間という情報が出てくる。
それ以外にも乙4は国家資格の中では極めて簡単な部類で一夜漬けで受かったみたいな話も普通に出てくる。
まあネットなのでそういう勉強やらなかった自慢みたいなものもたくさん出てくるので、その手の与太話を真に受けて本当に一夜漬けで挑戦したりすると試験に落ちる。
ただし、大学などで化学系の学問を真面目に履修していた人ならば一夜漬けで受かってもおかしくはないとも思う。だからといってやはり舐めてかかると落ちる試験だというのは実際に受けてみて肌に感じた実感である。
乙4合格までの最短勉強法
一日の内で自由時間を取れるのは1時間程度しか無いという状態だったので、とにかく無駄に時間を使うことはできないというのが条件だった。
そのために考えたのは、とにかくわかる部分は飛ばしてわからないところだけ集中的に勉強するという方法を選んだ。
まず全く乙4の勉強をやっていない最初のスタートにいきなり模試を受けた。
これによってスタート時点での自分の実力と3分野(法令、物理化学、消化性質)のどれが得意でどれが苦手なのかを把握するのが目的である。
その結果は法令が60%、物理化学50%、消化性質70%だった。
3分野それぞれが60%以上で合格なので、この時点でもうちょっと勉強すれば楽勝なのでは?という感想だったが、これが間違いだとすぐに気がつくことになる。
ネット情報だと公論を3周すれば余裕で合格できるらしいということだったので、まずこれ「乙種4類 危険物取扱者試験 令和7年版」通称「公論」を買った。

この公論、とにかくガチガチにお硬い文章でわかりやすい図やイラストなんかは皆無である。
いきなり心が折れた。
正直乙4の模試でノー勉強なのにそこそこ点数を取ってしまったので舐めていたのもあるが、公論を読んでも目が滑る滑る。まったく内容が頭に入ってこない。
これはさすがに困ってしまってまたネット情報に頼ることになる。
するとこちらの本、「10日で受かる! 乙種第4類 危険物取扱者 すい~っと合格」通称「杉浦本」(杉浦太陽氏が表紙なので)が大変わかりやすいという評判だったのでこれに賭けることにした。

結論から言うとこれが正解だった。
公論とは正反対でわかりやすいイラストや図がたくさんあって、初学者には大変やさしい作りになっている。
ただし、これにも問題はあって、この本だけで勉強すると最初のページから最後のページまで完璧に覚えたとしても試験では100%はとれない。おそらく完璧に内容を押さえて80%、試験内容の出題傾向次第では60%切ってもおかしくない印象がある。
というのは明らかに内容が薄いのである。過去の試験問題から本当によく出る頻出問題だけを抜き出してそこだけを学習することで最短時間で合格しようという本なのだが、模試を受けてみるとわかるのだが、この本だけだと見たことのない問題にかなりの確率で出くわすことになる。
試験問題の出題傾向が本に合致していればそれなりの点数が取れるだろうと思うが、肌感覚としてはこの本だけに賭けるとかなりギャンブルだと言わざるを得ない。
それでもこの杉浦本を一通り読破すると、乙4というものがどういう学問なのかというのが掴めるのでこの本の後に最初に挫折した公論を読んでみるとおもしろいくらいに内容が入ってくるようになった。
つまり公論を読み込む前提知識を得るための本として極めて優秀ということになる。
この2段構えで化学関係に疎い文系の方もとっつきにくい乙4の勉強が捗ることになると思う。
少なくても私はこれで本当に助けられた。
私の学習スタイルは最初の1週間で杉浦本を読破して、それ以降は公論をひたすら周回するというものだった。
杉浦本とは違い、公論は乙4試験のオールジャンルを網羅しているのでこの本を完璧に押さえれば間違いなく合格できると思う。しかしながら500ページ超えのテキストなのでダラダラやっていると時間ばかり取られてしまって効率が悪い。なのできちんと得意な問題、苦手な問題を切り分けていって無駄を削いでいくのが良い。
公論を1周した時点で模試を受けてみたがすでに3分野全部で合格点を取ることができた。ここまでで合計勉強時間は20時間ほど。
この後は公論の2周目になるのだが、過去問で不正解だったところだけを集中的にやるようにした。
正解した問題は時間の無駄なので全部飛ばしていって、とにかく間違った問題だけを抜き出して、正解できるようになるまで自分なりに表や図を作って苦手の克服に注力した。
正解部分は飛ばしているので公論を1周するのに10時間もかからなくなる。
2周目時点での模試は全分野100~90%取れていた。
3周目は2周目で不正解だったところもほとんど正解を出せるようになっているので、それでも間違ってしまった問題は正真正銘の苦手問題なんだろうと理解して、それを克服するために時間を使った。とはいっても3周目で不正解になってしまう問題はもうかなり少ないので3周目は5時間かからないくらいで終わったはずである。
3周目完了時点での模試の結果は100%だったので、これ以降は勉強をサボってしまった。本当は試験前日までひたすら公論を周回するべきだったのだが、模試の成績が良かったので生来のサボり癖が出てやらなくなってしまった。
最終的に合計勉強時間は多く見積もって40時間ほど。
試験結果
模試で90%以上をコンスタントに取れていたので完全に油断して舐め腐った結果がこれである。

結果は消化性質が60%。
通知ハガキを見たときに愕然とした。
そもそも消化性質はノー勉強の1発目の模試ですでに70%とれていたし、公論を読んでも一番理解しやすかったので得意分野のつもりだったからだ。
一番苦手だったのは物理化学なのにそれは100%で、法令は86%。
法令は本試験で2~3問くらい見たことのない問題と自信のなかった問題もあったのでそれくらいの点数でも不思議は無いが、消化性質の60%はおそらくなにかケアレスミスをやらかした可能性が大きい。
それと公論を周回するときに正解した問題を飛ばし過ぎで、得意分野をほとんど復習してなかったのも悪いと思う。せめて試験日直前の数日間くらいは得意分野も含めて復習するべきだったと後悔している。
試験は開始30分を経過すると退出しても良いのだが、私は35分くらいのところで退出しているのである。そもそも何回もやった模試でもだいたい20~25分もあれば全問終わっていたので、本試験でもかなり時間をかけてじっくりやった感覚だったが時計を見ると30分かからず終わっていた。その後一応ザッと見直してみたけれどなんだか急激に面倒になってしまって「ケ・セラ・セラ♪ なるようになる~♪」とか頭の中で歌いながらさっさと試験会場から退出してしまったのが原因だろうと思う。きちんと最後まで見直してケアレスミスを発見できていれば60%なんていうギリギリな点数を叩き出してはいないはずだと信じたい。
youtu.be
試験に合格したら
無事に試験に合格したら免状の交付申請が必要になる。
申請にはいろいろと必要なものがあったりするので免状の新規申請方法の解説を書きました。
dobonkai.hatenablog.com
まとめ
高校や大学で化学の基礎的素養が身についている人なら最初から公論を読み解けると思うので、公論だけを数回周回すれば合格できる。
化学が苦手で公論を読んでとっつきにくい、頭に入らないと感じたならば、そこであきらめるのではなく公論を読めるようになるために杉浦本に頼ってみるという手がある。
杉浦本を読んだ後なら公論が読み解けるようになっているはずなのであきらめずに頑張ってほしい。しかし杉浦本が簡単で読みやすいからといってこれだけで勉強して試験に挑むとかなりギャンブルになってしまうのでやはり主役は公論である。
とにかく使える勉強時間は公論を周回することに投入して、自分の弱点を認識して克服するべし。
数日に一回程度模試を利用してその時点での自分の実力を把握する。勉強しただけ点数が上がってくるのでそれが継続するモチベーションになる。しかし模試で良い点数を取ったとしても油断してサボったりしないこと。
試験日直前は苦手箇所だけではなく全体を一通り復習する。
勉強時間は最低でも合計40時間は確保しましょう。可能なら60時間~80時間程度。公論をきっちり3~4周すれば高確率で合格できるはずです。20時間とか30時間でも受かる人は受かると思われますが、それは化学知識のスタートラインが私のような文系人間とは違う可能性があるし、なにより勉強そのものの得意不得意があるので、やはり確実性を上げるなら最低40時間は必要だと思います。私を含めて凡人は、勉強が得意で一回読んだだけでスパッと記憶できるような優秀な人とは違い、ただひたすら脳みそに詰め込む時間が必要になるということです。
ネット情報にある「乙4は簡単」という情報を信じて油断しまくると足元を掬われます。確かに数ある国家資格の中では簡単な部類だとは思いますが腐っても国家資格、特に化学系に自信がない文系の方は油断大敵です。とはいえ化学が苦手な私でも公論を3周したら受かりましたのであきらめずに頑張ってください。
以上が私の実体験に基づく勉強法です。皆さんの健闘を祈ります。
最後に
皆さんは必ず答案を見直してケアレスミスなどが無いように注意してください。今回はギリギリ60%取れていたので合格できましたが、見直しもしないでさっさと退出しておきながらケアレスミスで不合格になってしまったら目も当てられないので。私のような馬鹿な行いは絶対に避けてください。
公論↓
杉浦本↓
本文中に出てくる模試は以下のネット模試を利用しました。76 | ユニバース・リサーチ|甲種・乙種4類危険物取扱者試験対策サイト
乙4危険物 模擬試験 eラーニング

