ネットの海の渚にて

私の好きなものを紹介したり日々のあれやこれやを書いたりします

行き当たりばったり旅の思い出

niko (id:niko_97) さんがこの記事で「行きたいところリスト」を作っていた。niko.hateblo.jp

楽しそうだなと思ってその記事で紹介されていたこのサイトで
白地図ぬりぬり
とりあえず自分が行ったことのある都道府県に色を塗ってみた。


40年も生きてきたから遊びでも仕事でも、いろんな場所に行っているつもりだ。
若い頃は友人たちと連れ立って、車でひたすら遠くまでドライブしたり、仕事でもちょこちょこ出張なんかでいろんな場所に行ったりもした。
しかも今の会社は全国に支店があるからどこに出張があってもおかしくない。

感覚としては国内ならほとんど制覇したんじゃないの?なんて思っていた。


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うへぇ……。なにを言ってるんだ私は。
全然行っていない県のほうが多いじゃないか。
改めて自分の今までの行動範囲を確認してみると中部地方に著しく偏っていることに気づく。

行き当たりばったりの旅行

ハタチそこそこの頃に当時お付き合いしていた女性とお盆に、あてもなく車で旅行をしようとなった。
静岡を出発して愛知県へ。愛知在住の友人と合流してナガシマスパーランドに遊びに行った。
その後友人と別れて、さてどうしようかとなったが、彼女も私も日本海を見たことが無かったので北上して福井まで出ることにした。
福井県のどこだったかは忘れてしまったけれど海水浴場についた。
行き当たりばったりの旅だから水着なんて持っていない。
それでも海に入りたかったからズボンをたくしあげて二人で水際で遊んだ記憶がある。

ここまでで、すでに2泊はしている。
時間はあるけれどお金は持っていない時代だったし、お盆の時期だからラブホテルが軒並みぼったくり価格だった。
お財布が相当寂しくなってきて不安だったことを覚えている。

日本海を左手に見ながら海岸線を東進した。
お金が無いのもあって石川、富山はほとんど観光することなく走り抜けた気がする。
甘エビ(白えび?)の乗った丼がものすごく美味しかったことは覚えている。






富山と新潟の境目あたりでそろそろ今夜の宿を探さないといけない時間帯になったのだが、先ほど書いたとおりこの時期は「特別料金」という名のボッタクリ価格に設定されているので、少しでも安いホテルを探して回った。
今と違って携帯電話がようやく出始めの頃だからiモードすら無い。
ネットを使って宿を探すというような事はできなかった時代だ。
知らない土地だから公衆電話を探してそこに置いてある電話帳でラブホテルを調べたり、高速道路のインターチェンジ付近にはそういったホテルが集中しているからそこを目指して車を走らせたりした。

当時の私の車にはカーナビがまだついていなかったから「マップルの全国版」は助手席の背中ポケットに常に入れてあった。
MAPPLEとにらめっこしながらラブホテルを求めて彷徨うということを旅行の間中、毎晩やっていた。

本来なら助手席の彼女が地図を読んでくれたら助かるのだが、典型的な方向音痴だったのでナビをやらせようものなら必ず迷子になるし、最終的に喧嘩が勃発することになるので全て自分でやっていた。
そんなことも今となっては良い思い出になっている。

新潟で一泊して、翌日そのまま山形まで海岸線を走って最終的には秋田まで行こうと思っていたのだが、あまりに新潟県が長くて断念した。節約のために高速を極力使わないようにしていたのもある。
連日に渡る長時間の運転に疲れていたし所持金もかなり怪しくなってきたので、新潟の途中から南下して、群馬経由で長野に入って山梨へ。そこから52号線で静岡まで帰ってきた。



こういう計画性の全くない、無茶な旅行ができたのも若さゆえだったよなぁと今になって懐かしく思ったりする。
二十年が経った今でもかなり鮮明に思い出せるのだから、きっとこの旅の記憶は財産になったのだとしみじみ感じる。