読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ネットの海の渚にて

私の好きなものを紹介したり日々のあれやこれやを書いたりします

私が最近テレビをめっきり見なくなった理由

http://www.flickr.com/photos/25360994@N07/3234862031
photo by Lubs Mary.

最近テレビをめっきり見なくなった。
これは決して「テレビなんて低俗なモノを見て無駄な時間を過ごすなら、自分磨きのために自分に投資しよう」みたいな意識高い系にありがちな話ではない。

元々テレビっ子だし本来はテレビが大好きだ。
けれど見ないのは単純に見たい番組が無いからだ。

現状、欠かさず見ているのは「鉄腕ダッシュ」と「タモリ倶楽部」だけだと思う。
後はスポーツ中継くらいか。



ターゲットのミスマッチ

ドラマを見ても制作側が想定している対象に自分が入っていないらしく、見ていてもしっくりこない。
だからドラマを見なくなって久しい。

ドキュメント番組は興味のある内容だったら録画する。

バラエティも、ほとんど見なくなった。
それは自分の年齢が上がることで、バラエティ番組の狙っている視聴者層から外れてしまうのはドラマと同じ理屈だ。
自分を含めた層が対象にされていないから見ていて面白いわけがない。

こういうミスマッチが重なってテレビを見なくなった。
決してテレビそのものがつまらなくなったということでない。
自分とのズレが大きくなっていって楽しめなくなったということだ。

老人向けに作られた番組を子供が見ても楽しくないように、自分を含めた年代が見て楽しめるような番組がなかなか見当たらない。

わかりやすく言うと8.6秒バズーカーのネタを見ても笑えなくなったということだ。
これはテレビが悪いということではない。
自分の感性がマスを対象にするテレビとズレたということになる。





「マス」をターゲットにするテレビの限界

テレビというのは「マス」を対象にしたメディアだ。
だから最大公約数的な番組作りをせざるを得ない。
誰にでもわかりやすいようなことを扱うから、逆に言うと誰にも刺さらない。

尖った番組というものが許され辛い媒体だから仕方がないけれど、ネットがこれだけ発達すると、当り障りのない現在の番組作りは刺激が足りないということになる。

ニッチな需要を満たしてくれるネットが身近にある以上、テレビという「マス」に向けた娯楽というのは往々にして退屈になる。
その中でも鉄腕ダッシュやタモリ倶楽部は特段尖っているわけではないものの、他のおとなしい番組に比べたら相対的に尖っているように感じる。
余談だが、鉄腕ダッシュの企画の中でも「0円食堂」は正直に言って冗長で退屈だ。もっと島の開拓や海岸をやってほしいと願っている。
現在の私の好みと合致するから見ているけれど、他の番組で「これは見たい」と思わせるような出会いはなかなか無い。



視聴者の学級委員長化

もう一つはネットの発達による監視社会化がある。
私の子供の頃はテレビでも普通に「おっぱい」が出てきた。
今のテレビではまず出てこない。www.youtube.com

今ではとても許されないような内容の番組も多々あった。
そういった番組がドンドンと消えていって、今はお行儀の良い番組しか残っていない。
これはネットが発達したことで、一般人の発言力が高まったせいだと思う。
テレビで何かが起こるとネットの中でバッシングが巻き起こる。

一昔前では物好きな人がテレビ局に抗議の電話を入れるくらいだったのが、今はネットで徒党を組んで場合によっては大きな抗議運動にまで発展してしまうようになった。
民放局は上場している営利企業であるわけだから、スポンサーを巻き込むような抗議運動を起こされたらダメージが大きい。
そうなるとお行儀の良い、当り障りのない番組ばかりが量産されるようになる。


お行儀の良い番組ばかりが居並ぶことになるから、ちょっとでも羽目を外したような番組があるとより目立つ。
目立ってしまえばバッシングを受ける。
この負のスパイラルが近年のテレビのつまらなさを助長しているのではなかろうか。

低俗な番組を作ればテレビが面白くなるわけではないけれど、くだらない悪ふざけ的な番組すら許されないような環境下では、尖っていて興味深い番組が出てくる「余白」みたいなものがドンドンと無くなってしまっている気がしてならない。
昔ほどテレビ局にお金が無いのも一因だとは思っているけれど、視聴者の圧力というのは製作者側の手を縮こませる要因になってることは想像に難くない。


尖った番組を見たけりゃ有料放送のBSなりCSを見ればいい、と言うのはごもっともで、確かにそのとおりではあるのだけれど、元テレビっ子としては、また昔のようなワクワクするようなテレビが戻ってきてくれないかなと願うばかりだ。