チャタリングを起こしたM570の自力修理の方法をまとめた備忘録
LOGICOOL(ロジクール)のワイヤレストラックボールマウスM570が壊れた。
左クリックがいわゆるチャタリングを起こすようになってまともに使えなくなってしまったからだ。
調べてみるとスイッチを交換すれば簡単に復活するらしい。
ということで今回はM570の自力修理の方法をまとめた修理備忘録です。
左からはんだこて、はんだ吸い取り線、交換用スイッチ、精密ドライバー、上にあるのが基板用はんだ。
交換用に購入したスイッチはこちら。
オムロン(OMRON) D2FC-F-7N(20M) D2F-01F互換品 マイクロスイッチ SHINAX品質保証付 チャタリングなどの修理用
- 出版社/メーカー: SHINAX
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その上位互換品がD2FC-F-7Nということでこちらにした。
純正品に比べて耐久性が2倍とのことだが、それは長期間に渡って使用しないとわからないだろう。
押した感触としては純正品に比べると少し固い。クリック音も多少大きいが気になるようなレベルではない。おそらく交換したと言わなければ気がつかないレベルの差異しか無い。
M570の分解
電池蓋を外して電池を取り出す。赤い矢印にあるゴムをめくると中からネジが出てくる。
注意して欲しいのは白い矢印にあるネジだ。
これは注意書きのシールを破らないと見えてこない。先の鋭いカッターやマイナスドライバーでこじって開ける。
これらのネジはすべて星形ネジなので一般的なプラスやマイナスのドライバーでは使えない。
T6のドライバーが必要になる。
アネックス(ANEX) ヘクスローブドライバーT型 T6×50 No.6300
- 出版社/メーカー: 兼古製作所
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ちなみに今回は自分が持っていた精密ドライバーのマイナスで、たまたまうまく使えてしまったからT6ドライバーを使用しなかったが、無理にマイナスドライバーでこじったりするとねじ山を潰してしまったりして取り返しがつかなくなったりするのでおすすめしない。できたらきちっと規格通りのドライバーを使用してください。
5つの星形ネジを外すと本体がパカっと開く。
この手の商品によくある爪が硬くて外れないなどがないので、とても簡単にパカっと開く。余談だがロジクールのこういった商品設計は好感が持てた。
これから交換するのはこのスイッチだ。
基板を外す
作業の邪魔になるので最初にこのトラックボールが収まる部品を外す。
基板をとめているのは4つのプラスネジ。
これをすべて外すと基板が外れる。電池ボックス内に伸びている金具が多少引っかかるがそれも丁寧に外せば全然ややこしくない。
ちなみにここまで分解するのに約5分。
分解自体は非常に簡単だ。
今回の山場はスイッチの取り外しにある。
壊れたスイッチを基板から外す
今回の修理で一番困難だったのがスイッチを基板から外す作業だった。
あまりに外れないのであきらめようかと思ったほどだ。
基板を固定できる作業台だったりソルダーアシストだったりを持っている人はそれほど大変な作業では無いと思う。
今回は上の写真で紹介した道具しか無い状態で作業したので困難を極めることになった。
この3つのはんだを溶かしてはんだ吸い取り線に吸わせる。
ここがうまくいけば簡単なんだろうが今回はどうしてもはんだが残ってしまって完全に除去できなかった。
そのためスイッチが外れない。
3本の足を同時にはんだこてで熱することができればいいのだがはんだこては一本しか無いし、そもそも俺の腕は二本しかない。
左手で基板を固定しつつスイッチを引っ張りながら右手に持ったはんだこてで代わりばんこに三本の足を溶かすという方法をとったが上手くいかない。
諦めそうになっていたのだがスイッチをよく見てみると穴が2つ開いている、
そこに釣りで使うテグスを通して縛った。
その反対側を自分の足の親指に結びつけた。
コレでスイッチを自分の足でひっぱる事ができるようになったから左手の自由度が格段に上がって作業がしやすくなった。
足の指でスイッチを引っ張りつつ根気よくはんだを溶かしていった。
ほんの少しづつスイッチが外れていって合計で一時間ほどかけてようやく外すことが出来た。
このあとは新しいスイッチを取り付けてはんだを盛って組み立てなおして終わりだ。
まとめ
左が今回修理したM570。右は現行品のM570t。
スイッチさえ外すことが出来たなら、分解も簡単だし何の事のない修理なのだが、個体差はあるとは思うがとにかく難儀した。
道具が揃っていればこういうケースでも対応できるのだが、なにせ最低限のモノしか持っていなかったから大変だった。
二人で二本のはんだこてを使って作業すればおそらく簡単だ。
リア充の方々は彼女や奥さんとキャッキャウフフしながら修理したらいい。
あると便利だと思ったもの
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