ネットの海の渚にて

私の好きなものを紹介したり日々のあれやこれやを書いたりします

初代ファミコンを必死こいて買ったときの思い出話

俺が小学3年生の時に初代ファミコンが発売された。
それまでゲームは近所の駄菓子屋に併設されたゲームコーナーでやるものだった。
ゲームセンターではなく、あくまでゲームコーナーだ。
おばちゃんがやっている駄菓子屋の横のスペースに半ば強引に日曜大工感あふれるゲームコーナーがあった。
屋根なんかは確かブルーシートだった覚えがある。
そこにはドンキーコングやルート16、ゼビウスなんかの筐体が5~6台置かれていた。
小学校低学年の俺はそのゲームコーナーに入って遊びたかったのだが大抵そこには高学年の連中がたむろしていた。

そんなところに一人でノコノコと入っていけば間違いなくカツアゲされる。
小学校高学年の連中だけならまだしも中学生も混ざっていたりすると質が悪い。
カツアゲされ率は100%だった。
だから学校帰りに猛ダッシュで家に帰り、母親からお小遣いをもらうとすぐさま駄菓子屋に向かった。
高学年の連中が駄菓子屋に集まる前に目当てのゲームをやるためだ。

そんな涙ぐましい努力をしていたのだが比較的裕福な友達の家に遊びに行った時に発売されたばかりのファミコンを初めて目にした衝撃ったらなかった。

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この時期になると今でも必ず思い出すこと

埼玉で踏切に車が侵入して事故が起こったニュースを目にした。

今回の話はあまりに身バレの可能性が高いので躊躇したが書くことにする。

俺が高校一年の頃の話だ。だからもう20年以上前のことだ。
他の高校がどうだったか知らないが俺の学校では体育の時間になると男女が別れてそれぞれ隣のクラスと合同で授業を受けるという仕組みだった。

体育の時間だけ隣のクラスの連中と一緒に授業を受けるわけなので名前と顔は一致するくらいの関係性だった。
だからM君とも二言三言会話をしただけで友だちでは無かったがどこかでばったり出逢えば「よぉ」と声を掛ける程度の間柄だったと思ってくれればいい。

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おっちゃんの思い出の映画の話

甘酸っぱい思い出が蘇る映画がある。
それは映画の内容ではなくその作品にまつわる思い出があるからだ。

俺が中学二年生の時の話だ。
クラスメイトに初恋のT子がいた。
まあ、初恋と言っても片思いだ。

T子との会話中にふと映画の話になった。
現在は映画中毒だと自覚するほどの映画好きだが当時はテレビでやっている映画をたまに見るくらいで特に映画に対して思い入れなんかは無かった。

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ボクが買ったレコードの話

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ボクが中学生だった頃ようやくCDなるものが店頭に並ぶようになってはいたがそれでもまだレコードが主役だったしそのジャケットの大きさからしても見慣れぬCDは随分と貧弱に思えたものだ。
中学生にとってレコードを買うというのは一大決心だった。
買ったレコードをニヤニヤと眺め回して部屋の見栄えのいい場所に飾る。ジャケットはおしゃれアイテムとしての側面もあったと思う。
レコードとCDは長らく併売されていたが同じ値段を出すのならレコードだろうという思いが当時のボクには強かった。

お金が無いから簡単に何枚も買うことは出来ない。だからどれを買うかということは真剣に悩んだ。
当時はカセットテープがお金の無い僕らにとっては必需品で友だちとの貸し借りもレコードではなくカセットテープだった。
そのやりとりの中で友人から借りた中にボクの心を鷲掴みにしたバンドがあった。

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ボクと父と愛犬「リキ」の話

ボクの父はとにかく酒が好きだ。
昔はウワバミと呼ばれるほどに飲んだ。
最近は流石に歳を取ったせいなのか弱くなってきたといってもやはり飲む。
したたかに酔っ払うと大抵同じ話をするのだがそのレパートリーの一つを今回は紹介したい。
この話はもうおそらく100回は聞いたと思うがそれでも父が話し始めるとボクは「うんうん」といって聞いてやる。

そんな話の中でも特に印象に残っているエピソードを紹介するがあえて一人称の手法を取るのでこれ以降の文中の「ボク」は私の事ではなく父の事なのでお間違いなきように。
時代は昭和30年代前半、当時小学生だった父の話です

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