ネットの海の渚にて

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UMIDIGI A7 Proをアップデートしたら不具合が出たのでダウングレードする方法の解説


先日不注意でスマホを水没させてしまったので、とりあえず安くてそこそこ良さそうだったUMIDIGI A7 Pro 128GBを買ってみた。
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8月の頭に届いたのだが、箱から出して諸々設定している最中にOTAアップデートの最新版が落ちてきたので不具合などの事前情報も調べずにそのまま実行したら、常駐アプリをタスクキルしまくるバグアップデートだった。

UMIDIGI_A7_PRO_V1.3_20200801←これがバグてんこ盛りの諸悪の根源バージョン。

そこで少し調べてみると8月初旬に配信されたOTAアップデートに問題があり常駐アプリを次々タスクキルしまくるというなかなかに悪質なバグが内包されていた。
これを解決するには設定をいじってタスクキルを避けるような小手先の対応では無理で、とにかくシステムを7月のバージョンに戻す必要がある。

それこそ昔中華タブレットなどのROM焼きをしていた頃のような、やたらと面倒な作業をやらされるのかよと身構えたのだが、今の時代はあの頃のような手間とは打って変わって簡単にできるようになっていた。
とは言え、こういったことを初めてやる人は不安だろうと思うので、私が行ったダウングレードのやり方を困った誰かのために備忘録として以下に記しておきたい。

注意事項

当然ながらの注意事項として、今回紹介するやり方を真似てもうまくいかなかったり、途中で失敗したとしても当方では責任を取れません。あくまでも私がこうやったらできましたよという備忘録なので、これに挑戦するのは完全な自己責任です。
ほんの少しのリスクも生じさせたくないのであれば販売店やメーカーにクレームを入れて対応してもらうか、おとなしくバグが修正されたアップデートを待つほうが安全です。
これより先は自己責任の覚悟を決めた方だけでお願いします。

UMIDIGI A7 Proのダウングレードのやり方

1.電源を落とした状態のUMIDIGI A7 ProとパソコンをUSBケーブルで接続して、パソコン側でUMIDIGI A7 Proを認識できるかを確認する。デバイス欄にUMIDIGI A7 Proが出てきたことを確認できたら一旦パソコンから取り外す。
※Windows10であれば勝手にドライバが当たって認識できるようになるはずなのだが、しばらく待ってもデバイス欄にUMIDIGI A7 Proが出てこない場合は別途ドライバをインストールする必要があるかもしれない。


2.以下のリンク先から必要なファイルをダウンロードする。
UMIDIGI COMMUNITY-UMIDIGI A7 Pro 128GB-UMIDIGI A7 PRO 128GB EEA V1.2 20200702 ROM - SPFT + OTA release - Powered by Discuz!

ダウンロードするファイルは2つあって、書き込みツールである「SP Flash Tool」とROM本体の「V1.2 20200702 system software」
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3.ダウンロードしてきた2つのファイルを解凍する。
rarファイルなので私は7zipで解凍した。
rarファイルを解凍するソフトがインストールされていないのであればとりあえずこちらをインストールすれば大丈夫。
https://sevenzip.osdn.jp/


4.解凍したSP_Flash_Tool_v5.2016フォルダの中のflash_tool.exeをダブルクリック。
そうすると書き込みツールが立ち上がる。
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5.ダウンロードのタブを選択する。
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画像の矢印のところをクリックして、先程解凍しておいたROM内にある「MT6763_Android_scatter.txt」を選択する。
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6.スマホ内のユーザーデータを消去したくない場合は一番下の「userdata」のチェックを外す。全部消えてもいいならチェックは入れたまま。
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7.Downloadボタンをクリックする。
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8.電源を落とした状態のUMIDIGI A7 Proをパソコンと接続する。
そうするとダウングレードが始まるのでしばらく待つ。私の場合は2分程度で終了したがパソコンの性能や接続に使ったケーブルの通信速度などで多少の時間差は生じると思う。

9.このマークが出たら完了。
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パソコンから取り外して起動してみる。
設定からデバイス情報を見て、ビルド番号が「V1.2_20200702」となっていれば成功。
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ちなみにダウングレード後の一発目の起動は普段に比べてかなり時間がかかったのでもしかしてどこかで致命的な失敗でもしたのかとハラハラした。

以下余談

冒頭にも書いたが、箱から出したばかりの新品がいきなり不具合を抱えてしまうという、いかにもマイナーメーカー産の中華スマホあるあるなのだが、不具合の内容的に笑い飛ばせる内容でもないことが徐々にわかってきてだんだんと真顔になってきた。
主な症状としては常駐アプリが勝手にタスクキルされてしまう。これがなかなか致命的でメッセンジャー等の通知が来ないしそれ以外でもバックグラウンドで動いてもらわないと困るアプリがことごとく止められてしまう。
とにかく誰かからの連絡があっても一切通知が来ないというのがどうしようもなく、私にダウングレードを決意させる決め手だった。

一般的なスマホメーカーならばこのような緊急度の高い不具合が発生したならばそれなりの速度で修正版が出されるものなのだが、UMIDIGIという新興メーカーはそういったきめ細やかな対応はしていない。少なくてもこの記事を書いている段階ではもうこのバグ含みのアップデートが配布されてから2週間以上は経過しているのだが、引っ込めるわけでもなく未だに放置されたままである。
つまり今このタイミングでスマホを購入した人は、箱から出してネットに繋ぐとおそらく最新のOTAアップデートが降りてくる。それこそがUMIDIGI_A7_PRO_V1.3_20200801であり、諸悪の根源だ。
これを素直にそのままアップデートしてしまうと私の二の舞になってしまうので気をつけていただきたい。


そもそもシステムのダウングレードというのはできればやりたくない。
今はツールがあって簡単にはなっているけれど、システムをいじること自体、極めて低い確率ではあるものの文鎮化させてしまう可能性もあるわけで、率直に言ってやりたくない。
やりたくはないのだが、先に述べたようにマイナーメーカーの中華スマホというのは不具合が出たからと行って即対応してくれるといったユーザーフレンドリーさはない。そしていつ修正版が出るかもわからない。だから仕方なくダウングレードを実施したのだ。

なんでこんな不具合を放置するような中華スマホを買うのかというと、有名メーカーと同じようなスペックのスマホと比べると圧倒的に安い価格で購入できるからだ。
つまりそういうリスクを承知で購入するのが中華スマホであり、さらにその中でもせめてXiaomiだったりoppoのような有名メーカーならまだしも、今回のようなUMIDIGIを始めとする中国国内で雨後の筍のように次々誕生する新興メーカーであればそういった要素はより顕著になる。
今までに数々の不具合を引き当ててもなお、私が怪しげな中華スマホを愛してやまないのはそういった部分を含めて楽しいからである。